INTERVIEW
自ら成長できる環境
朴 ミンフ
2020 年入社プロダクトデザイナー
ー入社を決めた理由は何ですか?
美を追求する場で自分も成長したい
私は韓国生まれで日本育ち。大学と大学院でプロダクトデザインを学ぶ中で、日本と韓国、さらにアメリカやヨーロッパなど、国によってデザインの発想や価値観が違うことに興味を抱き、卒業後は海外留学を考えていました。でもある日、バイト先のデザイン会社の先輩が資生堂を高く評価しているのを聞いてホームページを見てみたら、印象的な「美」の文字に出会い、資生堂の美を追求する姿勢に共感。入社試験を受け、3日間のワークショップに参加したことで、私もここに飛び込んで美を創作したいと強く感じました。グローバルな環境で働けることも大きな魅力でした。
ー仕事内容とやりがいについて教えてください
美しく磨かれていく創作過程に感動
資生堂クリエイティブではブランドごとにチームがあり、私は主に「エリクシール」と「アネッサ」のパッケージデザインを担当しています。最初はフワッとしていたデザインが、数ミリ単位の文字詰めや形や色の調整を経てだんだんと美しく完成されていく過程はとても楽しく、やりがいを感じます。先輩の指示が本当に的確で、助言をもとに少し調整するだけでグンとデザインが良くなるので、毎日発見があり、私自身も成長していると思います。また、そうしてできあがった商品が、最終的にキレイに撮影され、店頭に並ぶのを見ると、自分の子どもの成長を見るようでうれしいです。
デザイナーとして参加した「エリクシール」の「ドラえもん」デザイン限定品
CD 川合加奈子 AD 塚本 康博 D 寒川 紗代子・朴 ミンフ
ー仕事で大切にしていることを教えてください
ユーザー視点でデザインを考える
両ブランドとも、日本のほかアジアやヨーロッパでも展開している商品なので、多様な視点を意識してデザインの幅を広げることを心がけています。また、お客さまがどのような価値を求めているかを明確に分析し、それに合わせて美しくデザインすることや、お客さま目線で考えることが「体験価値」の高い商品につながる大事なポイントだと思います。大学でもユーザーエクスペリエンスの重要性は学んできましたが、実際の仕事を通して、例えば商品棚に並んだときに値段表示に隠れないよう文字を配置したり、見つけやすい工夫をするなど、細かな配慮の大切さを改めて感じています。
ー働く環境や周りの方々との関わりについて教えてください
上司や先輩となんでも話せる関係
今は出社と在宅が半々くらいですが、上司や先輩はみんな優しくていい人ばかりで、対面でもメールでも聞きたいことがあればすぐに確認できますし、向こうからも気軽に声をかけてくれます。何よりありがたいのは、私の良い点も悪い点も、まっすぐに伝えてもらえること。ときに厳しく指摘していただくこともありますが、そのおかげで自分に足りないものが自覚できるので、それを補うために努力もしやすく、成長につながっていると思います。逆に良かったところもきちんと言葉にして教えてくれるので、自分の長所に気付くことができ、自信につながります。
メンバーとの打合せの様子
社員の「学び」を応援してくれる会社
資生堂は、社員の学びたい気持ちを尊重してくれる会社でもあります。私は大学院で立体造形の研究をしていたので、3Dプリンタの扱いが得意。入社してしばらくすると、ときどき機器のある工房に呼ばれるようになりました。自分のスキルを伸ばしてもっと役に立ちたいと思うようになった私は、上司に相談。すると半年後にはスペックの高いパソコンが導入され、新しい技術を習得するための講座を受けることができました。デザインではまだまだ先輩や上司に教えてもらうことばかりですが、3Dなどデジタル分野では私が教えることもあり、いまでは「工房の主」といわれています(笑)。
3Dプリンタでの製作
働き方については、今のところ男性の育休取得は本当だった
会社に不満はありません。休みは、上司に相談すれば問題なく取れますし、残業も、作業に追われているときだけメリハリをつけて行います。福利厚生もしっかりしていて、いま日本にある企業の中で一番働きやすいんじゃないかと思うほど。入社する前まで、男性が育児休業を取るなんて都市伝説のような現実味のない話だと思っていたのですが、入社2年目に同じチームの先輩が育休を取得しているのを見て、本当に取れるんだ! と驚きました。私もいつか必要な時が来たら、ぜひ取りたいです。
「みらいパッケージ」展 出展作品 レンダリング