LIPSTICKS

わずか1センチ。資生堂の美に迫る。

COMMUNICATION DESIGN
PHOTOGRAPHY
GRAPHICS

2021年に、メーキャップへの気持ちを再び呼び起こすために制作したアートワーク。

パンデミックのため世界中でマスクを常につける状態が続いています。SHISEIDOは約90カ国で販売しているブランドですが、世界中で人と人が会う機会が減り、それに伴い口紅を塗る機会も減ることで、そのビジネスは影響を強く受けました。

このような状況下でもリップスティックに唇を乗せたい、ありたいというグローバルコンシューマーの気持ちを呼び起こし、前向きなエンパワーメントを目的に、ブランドを象徴するような強く美しいビジュアルが求められました。

私たちは、資生堂の口紅は色、形、ツヤ、質感、香りそのどれをとっても究極にこだわり抜いた完成度を誇っていることに注目しました。

これらは紅先約1センチメートルの超クロースアップ写真ですが、実際のポスターは1m×1m70cmもあり、口紅を約100倍に拡大しています。ここまで拡大しても粗が目立つのではなく、なお美しく見えるのは資生堂の美への情熱だと考えました。それが“シセイドウ美”というキャッチコピーの理由です。わずか1センチメートルの小さな美が世界中のコンシューマーの気持ちや行動さえもドラスティックに変えていく力があるのではないかと考えました。

また、今回は特に浮世絵などに見られる背景を描かない手法、間のとり方、奥行きを感じさせない二次元的な空間性なども取り入れ、そこに資生堂と日本人の美意識の原点を探りながら制作しました。

CREDITS

SPACE DESIGN

CREATIVE DIRECTOR 花原正基 (SOAR NY)

ART DIRECTOR 花原正基 (SOAR NY)

PHOTOGRAPHER 伊東祥太郎(SHISEIDO CREATIVE)

PRODUCER 橋本紗希(SHISEIDO CREATIVE)